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シュメール語とは何か

シュメール人の男の子エン シュメール人の女の子ニン

ようこそ、PaleoLinguaへ!

これから エンen=「主」)くんと ニンnin=「女主人」)さんが、各記事の最後で「学びのコラム」としてシュメール語のちょっとした豆知識をおしゃべりします。ふたりの名前自体も、シュメール語でとてもよく使われる単語なので、覚えておくと読解がぐっと楽になります。

シュメール語(自称 eme-ĝir15、エメ・ギル、「王の言葉」の意とされる)は、紀元前3千年紀のメソポタミア南部(現在のイラク南部)で話されていた言語である。人類史上最初に文字で記録された言語の一つであり、楔形文字(cuneiform)はシュメール語を書き記すために発達したと考えられている。

項目 内容
話された地域 メソポタミア南部(シュメール、現イラク南部)
日常語としての使用時期 紀元前3千年紀〜紀元前2000年頃
書記言語としての使用時期 〜紀元後1世紀頃(学術・宗教言語として)
系統 孤立言語(他言語との系統関係が確認されていない)
文字 楔形文字(表語文字と音節文字の混合表記)
基本語順 SOV(主語-目的語-動詞)
文法類型 能格-絶対格言語、膠着語(こうちゃくご)

シュメール語は、後にメソポタミアで併用されるようになったアッカド語(セム語派に属する)とは系統的に全く異なり、現在までのところ他のどの言語族にも確実には結び付けられていない「孤立言語(language isolate)」である。エラム語や北東コーカサス諸語との関連がこれまでに提案されたこともあるが、いずれも学界の定説とはなっていない。

シュメール語は紀元前2000年頃までにメソポタミア南部で日常語としての地位をアッカド語に譲ったと考えられている。しかしその後も約2000年にわたり、中世ヨーロッパにおけるラテン語のように、学術語・宗教語・書記官の教育言語として使われ続けた。楔形文字が使われた最後期の粘土板(紀元後1世紀頃)にも、シュメール語の讃歌や語彙集が書き写されている。

現在知られている粘土板文書は数十万点にのぼる。その大多数は行政・経済文書(帳簿や契約書など)だが、王碑文、法文書、そして『ギルガメシュ叙事詩』の一部やシュメール王讃歌、哀歌、諺集などの文学作品も多数残されている。

ニン

💬 学びのコラム:「天涯孤独」な言語

ニン:ねえエン、シュメール語って英語や日本語の親戚なの?

エン:ううん、それが面白いところ。シュメール語は「孤立言語」といって、今のところ地球上のどの言語族とも血縁関係が証明されていないんだ。

ニン:じゃあ、まるで文字も言葉も自分だけで生み出した"ひとりぼっちの言語"なんだね。

エン:そう。だからこそ、他の言語からの推測が効かなくて大変だけど、逆に言えばシュメール語そのものの仕組みを純粋に楽しめるってことでもあるよ。